院試 生物化学

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アミノ酸、タンパク質

必須アミノ酸の一般構造式

必須アミノ酸は20種類存在するが、19種には不斉炭素を持つが、グリシンだけは不斉炭素を持たない。

タンパク質の高次構造

  • 一次構造→ポリペプチド鎖中のアミノ酸の線状の配列(α炭素-カルボキシ基=Ψ,α炭素-アミノ基=Φ)
  • 二次構造→ペプチド骨格のアミド水素とカルボニル酸素の間の水素結合で維持されている、局所的なコンホメーションの規則性
  • 三次構造→完全に折りたたまれたコンパクトなポリペプチド鎖の形

個々のタンパク質は4つの構造の階層に分けられており,それによって複雑な構造を成しえている.タンパク質の一次構造とはアミノ配列のことである.二次構造とはペプチド骨格のアミド水素とカルボニル酸素の間の水素結合により形成される部分構造である.二次構造の例としてはα-ヘリックスやβシート,ターンなどが挙げられる.また,三次構造とは二次構造の会合状態であり,四次構造とは複数のポリペプチド鎖の会合状態である。α炭素とカルボキシ基の回転角はΨ、α炭素とアミノ基の回転角はΦで表せる。二次構造の構造はポリペプチド鎖においてΨとΦの範囲を示すプロットであるラマチャンドランプロットで識別することができる。ただし、二次構造とはアミド水素とカルボニル酸素との間の水素結合により形成される部分構造である。二次構造にはα-ヘリックスやβ-シート等の構造が存在する。また、三次構造と二次構造の会合状態を示したものであり、タンパク質を折りたたむ際、シャペロンと呼ばれるたんぱく質によって介助されることもある。

コンホメーションを維持する相互作用

  • 塩橋
  • 水素結合
  • ジスルフィド結合
  • 疎水性相互作用

↑外的要因(熱など)でこれらを失い機能を失うこと⇒変性

グリシンとプロリンがα-ヘリックス構造を取らない理由

グリシン:アミノ酸側鎖が水素原子のみとなっていてα炭素の周りの回転に制約がなくてαヘリックス構造を不安定化する。

プロリン:柔軟性を欠く環状構造の側鎖が本来のヘリックスの隣の残基のが占めるはずの場所を占めてしまい、コンホメーションを壊す+プロリンはアミド窒素に水素原子がないのでヘリックス内部で水素結合を完結できないため

プロリン

ヘモグロビン+ミオグロビン

所在役割四次構造酸素結合曲線
ミオグロビン筋肉酸素の貯蔵単量体双曲線型
ヘモグロビン血液酸素の運搬単量体シグモイド型

糖質、脂質

脂質

現在までに微生物、動植物の脂質から100種類以上の脂肪酸が見つかっている。これらは炭化水素の尾の長さ、二重結合の数、位置などで分類される。二重結合のない脂肪酸は飽和脂肪酸と呼ばれ、1つでも二重結合のあるものは不飽和脂肪酸と呼ばれる。一般に脂肪酸の融点は炭素鎖が長くなればなるほど高くなり、二重結合の数が増えるほど低くなる。

トリアシルグリセロール

哺乳類の脂質の内、重量的に最も多いのはトリアシルグリセロール

グリセロリン脂質

グリセロール骨格を融資、生体膜に最も多く含まれている。ホスホリパーゼを用いてグリセロリン脂質の構造同定の手法がある。

スフィンゴ脂質

セラミドと呼ばれるC-2アミノ基に1分子の脂肪酸がアミド結合したものはスフィンゴ脂質の代謝前駆体

糖質

  • 還元糖→グルコース、マルトース、セロビオース、ラクトース
  • 非還元糖→スクロース(ヘミアセタール構造なし)

デンプン

デンプンはその構造によってアミロースとアミロペクチンに分けられる。アミロースは直鎖状の分子で分子量が比較的小さい。アミロペクチンは枝分かれの多い分子で、分子量が比較的大きい。デンプンの直鎖部分は、グルコースがα1,4グリコシド結合で連なったもので、分岐は直鎖の途中からグルコースのα1,6グリコシド結合による。

複合糖質

多糖はホモグリカンとヘテログリカンの二つに大きく分類されることが多く、中でもホモグリカンは貯蔵ホモグリカン、および構造ホモグリカンに大別される。貯蔵ホモグリカンの例として、アミロースやアミロペクチンで構造されるデンプンが挙げられ、構造ホモグリカンの例として、セルロースやキチンが挙げられる。アミロースは水中では水和したミセルを形成して、らせん構造をとる直鎖状ポリマーである。

グラム陰性最近には細胞内膜と外膜の間にペプチドグリカン壁がある。グラム陽性細菌には外膜はない。ペプチドグリカンの細胞壁はずっと厚いので区別できる。

酵素

一般に酵素は分子量10000以上のタンパク質である。この巨大分子全体が直接触媒作用に関与していることはなく、基質と結合する部位は限られており、この部位を活性化部位と呼ぶ。

ミカエリスメンテン式

$$v=\frac{V_{max}[S]}{K_m+[S]}$$

  • \(V_{max}=\)最大速度で基質濃度が無限大の時の反応速度
  • \(K_m=\)ミカエリス定数で、vが最大速度の半分の時の基質濃度

ラインウィーバー・バーグの式

$$\frac{1}{v_0}=\frac{K_M}{V_{max}}\frac{1}{[S]}+\frac{1}{V_{max}}$$

競合

競合阻害は、基質が活性化部位に結合すると阻害剤が別の部位に結合するのが妨げられ、その逆もまた成り立つ。

競合阻害
競合阻害関係

酵素の全濃度$$[E]_t=[E]+[ES]+[EI] ①$$

反応速度\(v_0\)は、

$$v_0=k_2[ES] ②$$

阻害剤の平衡式より

$$K_I=\frac{[E][I]}{[EI]} ③$$

平衡状態近似より、[ES]の変化は0とすると

$$\frac{d[ES]}{dt}=k_1[E][S]-k_{-1}[ES]-k_2[ES]=0 ④$$

まず、[E]と[EI]を消去する。

$$[E]=\frac{k_{-1}[ES]+k_2[ES]}{k_1[S]} ④’$$

ここで

$$K_M=\frac{k_{-1}+k_2}{k_1}$$

とすると

$$[E]=\frac{K_M[ES]}{[S]} ⑤$$

③式へ⑤式を代入すると

$$[EI]=\frac$$

不競合

阻害剤は遊離した酵素には結合せず、酵素-基質複合体のみにだけ結合して、基質が生成物に変換するのを防ぐ。

非競合

阻害剤は遊離した酵素と酵素-基質複合体の両方に結合ができる。阻害剤が結合したときに酵素は不活性になるので、基質は酵素-阻害剤複合体に結合できるが生成物への変換は妨げられる。

アロステリック酵素

例:ホスホフルクトキナーゼ

アロステリック部位にアロステリックエフェクターと呼ばれる酵素のコンホメーションを変化させるものが結合することで、活性が変化するような酵素をアロステリック酵素と呼ぶ。

セリンプロテアーゼ(例:キモトリプシン)

キモトリプシンの触媒部位にある3つの触媒残基(ヒスチジン、アスパラギン酸、セリン)において、アスパラギン酸はやや疎水的環境に埋め込まれていてこの残基はヒスチジンと水素結合を形成し、さらにヒスチジンとセリンも水素結合を形成している。この3つのアミノ酸残基の集まりを触媒トライアドと呼ばれている。触媒の反応サイクルはヒスチジンがセリンからプロトンを引き抜くことから始まりこれによって強い求核剤が生成してこれが最終的にペプチド結合を形成する。ここの反応が始まるんは、アスパラギン酸がヒスチジンkんを安定化していてセリンからプロトンを奪う能力を与えているからである。

生体膜

生体膜の機能

  • 細胞の内と外を区切る境界を作りまた細胞内を区画に分ける役割
  • 膜タンパク質には選択性を持つポンプとしての役割
  • プロトンの濃度勾配を作り出し、維持する役割
  • 外部のシグナルを受信して、細胞内部に伝達する役割

脂質二重層

脂質二重層は脂質は二つの層からできていて、両親媒性脂質の親水性部位が外側を向いて、疎水性部位が内側を向いている構造をとっている。これは、疎水性部位を内側にして集合した方が溶媒分子のエントロピーが増大して形成に有利になるため自発的に膜が形成される。

脂質二重層の相転移

低温時は二重層が飽和脂肪酸鎖のみの場合、飽和脂肪酸鎖が最大限伸びきってファンデルワールス力を最大化するような結晶状になっている。高温時は、固体結晶の融解に似た相転移が起こり、脂肪酸鎖は秩序を失い、詰まり方が緩くなり流動性が高くなる。

解糖系、クエン酸回路

解糖系は殆どの細胞で行われる10段階からなる反応でグルコースをピルビン酸まで異化する反応である.この解糖系ではいくつかの高エネルギー化合物を生成し,正味として2分子のATPと2分子のNADHを生産する. 解糖系によって生成されたピルビン酸は酸化的脱炭酸によりアセチルCoAへと変換される.変換されたアセチルCoAのアセチル基はオキサロ酢酸に転移されクエン酸を生成する.生成されたクエン酸はそれに続く7段階の反応によって二分子の二酸化炭素を遊離し,オキサロ酢酸へと戻り,再び別のアセチルCoAと結合することでクエン酸の酸化が繰り返される.この反応経路はクエン酸回路と呼ばれる.細菌,原生生物,菌類,植物などではクエン酸回路のイソクエン酸から2-オキソグルタル酸に変換する反応をイソクエン酸からイソクエン酸リアーゼの触媒反応によってグリオキシル酸とコハク酸に変換する反応をとることで迂回するグリオキシル酸経路が基本的な代謝経路となっている。

解糖は酵素が触媒する10段階の反応から成り, グルコースをピルビン酸に変換する. 1分子のグルコースが2分子のピルビン酸へ変換されるに伴って, 正味2分子のADPがATPに変換され, 2分子のNAD+がNADHに変換される. 解糖により生成したピルビン酸はアセチルCoAに変換され, 様々な代謝経路で使用される. また, 嫌気性条件下では発酵によりピルビン酸がエタノールあるいは乳酸に変換される.

「嫌気性条件下では、酸素がないため膜電子伝達系でNADHを酸化できないので、発酵により\(NAD^+\)を再生する。」

解糖系の触媒

ヘキソキナーゼ(不可逆反応でATPを消費)

アルドラーゼ

ホスホグリセリン酸キナーゼ

エノラーゼ

クエン酸回路の主要な基質である、アセチルCoAはピルビン酸からピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合体によって変換されることで生成する.クエン酸回路はアセチルCoAを 酸 化 す る こ と で エ ネ ル ギ ー を 生 産 す る が ,1分子のアセチルCoAから,3分子のNADH,1分子のQH2,1分子のGTPあるいはAT Pが生産される.クエン酸回路は循環的であり,アセチルCoAの代謝速度は中間体の濃度にきわめて敏感である.中間体が他の代謝経路に利用されて失われた場合は,アナプレロティック反応によって補給される必要がある.また,グリオキシル経路はクエン酸回路のいくつかの反応を迂回する経路である.グリオキシル経路ではクエン酸回路の中間体のうち2-オキソグルタル酸, スクシニルCoAを迂回することでCO2が放出されない.

アナプレロティック・カタプレロティック反応

アナプレロティック⇒満たす反応

カタプレロティック⇒減少させる反応

解糖系クエン酸回路
真核生物細胞質ゾルミトコンドリア
原核生物細胞質ゾル細胞膜付近
解糖系とクエン酸回路の場所

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